しき ４

　惜しむらくは、意外と美味しかった缶コーヒーの名前を覚えていないことと、砂利を踏みつけて走るタイヤが立てる屈強な音が、もうしばらく遠くなるということくらいだろうか。



しき－この上なく貴いもの。

３の続きの骸と綱吉※暗い話

しき ３

　そこは幾度となく見ても、随分と不釣合いな場所に埋まっているという印象を覆すことが出来ない。
　共通点を探すとなるととても難しい。けれども言うとすればただひとつ。森に隠される木のように紛れてしまっているのに、一度でも認識してしまえば、決して目を逸らせない。


しき－時間は巻き戻せないというのに。

２の続きの骸と綱吉※暗い話

しき ２

　よくよく目を凝らせばその継ぎ目が見えそうなほどに低い位置を、軍用機が滑空する。終わりと始まりを見失う空色を分断するそれは、空を覆い隠すだけでなく、聴覚をも奪って支配する。
　鼓膜を襲う激震は、そこを越えて脳の中まで揺らしていくようだ。


しき－理由なんぞは無意識に包まれてすぐそこにあった。

前回の続きの骸と綱吉※暗い話

しき １

「六月がいい」
　いつの間にそれが似合うようになってしまったのだろう、彼は真っ黒なスーツを少しだけ重そうに着こなしながら、そう呟いた。
　すべてを暴くような白日がとても眩しくて、世界が霞んでしまう。



しき－遠くの空が悲鳴を上げるのを僕は耳にした。

骸と綱吉※暗い話

向かい風

春一番が吹き荒れる！

ちょっと潜る予定が根性なくて戻ってきちゃった。
なんとなく軽いノリの話が書きたくて。
万が一のことがあって死に別れてもいいように、別れ際に「また来世で」って笑顔で約束しあう骸と綱吉が見たかった。もちろん万が一なので、生還は前提なんだけど。
続きにはそういう話が入ってます。

スーパーカーが3月23日にアルバム出すってー！　聞いて凄い嬉しくて舞い上がっちゃった。わー。3月24日ピープルのライブなんだよねー。

魔法少女まどか☆マギカの波がこちらの腐女子界隈にも来ていて嬉しいですなんとなく。さすが虚淵さんはいい意味で予想を裏切ってくれる。
実はエロゲシナリオライターって凄いんじゃないかって思った。田中ロミオとか、麻枝さんとか。虚淵さんとか。この三人しか知らないけど。

私が春という季節に対して、好きだけどなんとなく切なくて、でも笑顔で迎えたいっていう気持ちを持っているんだけど、骸と雲雀が、綱吉にそういう気持ちを持っていたらいいなーって思った。

骸ツナ：有り合わせの儀式